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渡邉 憲夫
JAERI-M 94-076, 97 Pages, 1994/06
本報告書では、PWRにおける原子炉停止時の崩壊熱除去機能喪失事象に関し、米国原子力規制委員会が発行した規制関連文書を収集・整理し、その内容を紹介する。また、米国の設置者事象報告書を基に、1990年下半期から1992年末までの間に発生した崩壊熱除去機能喪失事例とその可能性のあった事例を同定し、各事例について、事象の概要、原因、対策等をまとめると共に、事象の直接原因別及び根本原因別に事例を分類した結果について記述する。1980年以降、当該事象に関して15件の規制関連文書が発行されているが、その多くは、水抜き状態下での余熱除去系の運転手順、保守作業の手順や管理、水位計装に係わる問題を指摘していることが判明した。また、最近の事例を調べた結果、直接原因は、原子炉水位の下げすぎや一次冷却材の流出による空気巻き込みが主要因であり、根本原因は、手順書の不備や運転員/作業員の過誤等の人的要因によることが明らかとなった。